カゲナシ*横町 - アカツキ流転
□ アカツキ流転 □


あとがき

今までの作品とはちょっと違う、まさかの東洋ステージな『アカツキ流転』でした。
ここまでお読みになってくださった方に、まずは一言御礼を。
ありがとうございました。

このお話しは、以前『アルシオの竪琴』を提出したのと同じコンクールに提出させていただいたものです。一応、完結……しているのかなぁ、と。そして、多分初めて恋愛要素が入った作品です。ハードルを自ら上げてみました。
ただし、提出期限ギリッギリで、しかも夜中の三時過ぎまで(ちなみに自分の普段の就寝時間は一時より早いくらい)、パソコンの前にかじりついて書いていたこの作品。プロット無しです。オール脳内です。大爆走でした。人間、六時間も七時間も小説書いてたら、脳みそから変な汁が出そうになるって本当ですね。
そして、私は肝心なことを、肝心な場面を書きそびれていたのです。

提出時、第五部がまるまるありませんでした。

自分でも、爆睡して提出して気分がすっきりしてから読み直して気付いたのです。呂迅は一体、どこで蓮火に惹かれているという自分の気持ちに気付いたのか? と。ああ、もう賞はとれないな、と思った瞬間でした。
しかし、せめてHPに載せる分には修正をしておきたいと、他の細々とした場面修正、第五部を一から、第八部のラストをちょっとだけいじって、公開と言うことに相成りました。ラストの一言が、こっちもこれまた読み直してみると「おかしい!」と叫べる内容だったので。たった三行でしたけど、シメの三行がおかしいってダメですよね。

自分としては英高のキャラが気に入りました。英高という名前は最初、蓮火の旅の付き人となる少年のものになるはずだったのですが、人が増えすぎると、お邪魔要員が来ると、呂迅と蓮火がラブくできない! ということで彼の存在は無いものになりましたが、名前だけは残って……まあ、よかったのでしょうか。
呂迅にも、無表情というよりはぶっきらぼうなキャラになってもらって、しかも今まで書いてきた作品の中で一番自分の気持ちに正直かもしれないという、まさかの結果に。いや、それを狙っていたのですが。蓮火のことをこれからも存分にからかっていただきたいです。
そして、ヒロインの蓮火は……もう、特に言うことはないです。実は彼女のキャラも、何気に呂迅と並んで、自分の中で安定させられなかったとか……。

あとは執筆にあたって、何百年か前のエセ中国、という設定だったので、外来語とかカタカナの言葉一切禁止と自分の中で決めていました。いや、ツッコミとかどうしよう? と書き始めは悩みましたが、国語りが思いついた時点で、もうその心配は一切無く。とても楽しんで書けました。
最終的に、主要登場人物は『アルシオ』と同じ、五人でしょうか。それでもこのボリューム。長編体質を甘く見てはいけません。

それでは改めて、
ありがとうございました。

(2009/10/12  空色レンズ)
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