□ 第三巻 清き森の謎 - プロローグ 「……っだは、たく姐さんってば人使い荒い……」 ぶちぶちと文句を言いながら、男は手頃な大きさの岩に腰掛ける。 彼は、とある人物から重要任務を受けていた。 「『変人の町』、ね……確かに、首都でのうわさはハチャメチャだ、あーめんど」 任務の内容は、その『変人の町』のある住民の調査。 「若草色の長髪に、空色の瞳……外見は二十代前半ほど、戦闘武器は剣。こっちは、薄橙色の長髪に糸目の少女っと。……なんなんだよ、一体」 全くワケが分からない。 だが、彼に任務を押しつけた女性は、大変短気で……残酷と名高い。きっちり仕事をしなければ、自分の命が危ういのだ。 「あー『ガレアン』が動いたら、即刻逃げる、と」 ボソボソとつぶやきながら、彼は今まで抱えていた『荷物』がいなくなっているのにようやく気づいた。 「…………あり?」 四方八方、清浄な気に包まれた森の中、男はその場に凍りついた。 「やべ」 |